米粉ってとりあえずスーパーで売ってるのでいい?
ちょっと待って!
スーパーの米粉といってもいろいろあるので要注意です!
「おいしくない」「膨らまない」「お餅みたい」などよくある米粉パンの失敗は
実は粉選びが間違っていたという場合が多いです。
どのような米粉を選ぶべきなのか、
この記事では初めての米粉の選び方と初心者にもおすすめの米粉をご紹介しますね。
知っておきたい米粉のこと
米粉パンに使える米粉の種類は?
ふだんご飯として食べているのはうるち米。
米粉パンやお菓子に使う米粉もうるち米を原料とした米粉です。
スーパーやネットで手に入る”米粉”と呼ばれるものは大体うるち米の粉を指します。
下の画像は私の家にある米粉たち。
わぁこんなにたくさん!どれでもパンに使えるの?
パンが焼ける米粉とそうでない米粉があるんです!
米粉のタイプはおもに3つ!
- 料理用……天ぷらの衣やカレーやシチューのとろみづけに
- 菓子用……スポンジケーキやマフィンなどに
- パン用……米粉パン、蒸しパンなど向き
米粉は、粉の細かさ、アミロース含有量、製粉時のでんぷん損傷度などによって、用途別に分類されています。
それぞれの数値はメーカー秘で記載されていないことがほとんどなので、
パッケージや商品説明をチェックして、何用の米粉なのかを確認しましょう。
まずは「パン用」と表記されているものを選びましょう!
米粉の品種?ミズホチカラって何?
レシピにミズホチカラって書いてあるのよく見かけるけど……
「ミズホチカラ」とはお米の品種の一つです。
ご飯でいう「コシヒカリ」とか「ひとめぼれ」とか品種の話で
ご飯として食べるにパサっとしていておいしくないので、普段お米コーナーで目にすることはないと思います。
でも、ミズホチカラは米粉パン業界の革命品種
多収穫品種で飼料・米粉用として2010年に九州地方で栽培が始まりました。
従来の米粉は……
- 粒度がかなり粗い
- 細かく粉砕するとでんぷんも損傷
- ふくらみが悪く、ずっしりもっちりなパンになる
という課題がありました。
(だから市販の米粉パンにはグルテンを添加していたりします)
しかし!
生産者や研究者、熊本製粉など製粉会社の方々の並々ならぬ努力あって
グルテンや増粘剤を添加せず
“米粉100%でふんわりしたパン”が焼けるようになったのです!
パンに向く米粉の条件
ミズホチカラがどうして米粉パンに向いているのか、もう少し詳しく説明したいと思います。
お米の主成分はでんぷん。
でんぷんには「アミロース」と「アミロペクチン」という2種類の成分があります。
なんだか難しい……
アミロースはパサパサの素、アミロペクチンはもちもちの素と考えてください!
ご飯だとパサパサの素であるアミロースの割合が低い、もちもち系品種が好まれまれています。
ミズホチカラの特徴は高アミロースということです。
アミロペクチンは分子の構造上、水を吸って抱え込みます。
従来の米粉はアミロペクチンの割合が多く、焼き上がった米粉パンはどっしり重たいものでした。
しかし、
アミロースを多く含むミズホチカラは、吸水率(米粉が吸収する水の量)が低くすみます。
さらに!
ミズホチカラは米粒が固くもろいため、でんぷん損傷を抑えて細かく製粉できるという点も特徴です。
- 高アミロースであること
- 吸水率が低いこと
- でんぷん損傷度が低いこと
- 粒が細かいこと
この条件が揃うと、ふわふわな米粉パンが焼きやすくなります。
初心者はまず「ミズホチカラ」で米粉パン作りに慣れるといいです
手持ちの米粉でパンが焼けるか確かめる方法
ミズホチカラでしかパンが焼けないわけではありません。
ただ、米粉によって吸水率が変わってきます。
「レシピ通りに作ったけどボソボソした生地になった」
「レシピの水分量だと固そうだったので水を足したら、餅みたいなパンが焼けた」
これはよくある失敗の一つですが
吸水率の高い米粉を使ってることが原因です。
では、どうしたら確かめることができるでしょうか。
<吸水率を確かめる方法>
米粉10gに水10gを加え混ぜてみる
たったこれだけです!
実際に検証してみましょう。
吸水率の低い米粉は水を加えてもサラサラです。
一方、吸水率の高い米粉は水を吸ってボソボソ。
ちなみに吸水率が中間くらいの場合はとろみのある液体になります。
吸水率の低めの米粉を使えば米粉パンを焼くことができます!
米粉パン作りにおすすめの米粉4選
1. 富澤商店のミズホチカラ
製菓製パン材料店の専門店。
イーストやサイリウムハスクなどといったパンに必要な材料をまとめて購入できます。
1kgと2.5kgがあるが、2.5kgはジップ付きで使いやすいです◎
2. 熊本製粉のミズホチカラ
長年開発と研究を重ねてきた熊本製粉。
300gの小分けタイプと大容量パックがあります。
2kg✖️6袋のケース買いができて圧倒的なコスパの良さ!
日常的に米粉パン作りをするようになったらおすすめです。
3. 田田田堂のオーガニック米粉 山田錦
兵庫県産の高級酒米「山田錦」から作られた米粉。
すっきりとした味わいで、ふくらみも◎
吸水率が低く、ミズホチカラのレシピでもそのまま置き換えて作ることができます。
有機なので価格はそれなりだが試してみる価値ありです!
4. 共立 米の粉
スーパーでも手に入りやすく、なんといってもお手頃価格が魅力。
微細分なのでしっかり水に溶けてくれて、パンやお菓子作りにも使えます。
まとめ
米粉は商品によって吸水率が異なります。
レシピで指定されている場合は、指定通りのものを。
特に指定のない場合も、吸水率の低い「ミズホチカラ」「パン用」を選ぶと失敗しにくいです。
品種の違う米粉でも作ってみたい!と思ったらまずは
吸水率を確かめてみてください。
自分の田んぼの米粉で作ってみたい!などのご相談はお問合せくださいね♪